巴の中の桜模様
大河ドラマ「おんな城主直虎」は、後の大老井伊直弼、彦根藩主井伊家につながります。
その井伊家に嫁いだ旧琉球王族がいらっしゃいます。ラストキング尚泰王のひ孫、旧姓尚文子さんです。
歌人井伊文子です。
ちなみに関ヶ原において、徳川四天王、井伊の赤鬼こと井伊直政は、敗走する薩摩島津義弘を討ち取る寸前まで追い詰めるが、薩摩伏兵の“腰さし鉄砲”に被弾し落馬し取り逃がします。二年後直政はこの怪我がもとで卒しますが、存命中に薩摩和平も担当します。薩摩の御国取り潰しはしませんでした。
しかし、関ヶ原から九年後、薩摩の琉球侵攻が起きます。島津は琉球を手中におさめ、やがて倒幕の雄藩となります。
廃藩置県、琉球処分後、彦根市市長となる井伊家に尚文子さんは嫁いだのでした。
…その時の嫁入り道具がこの螺鈿細工の漆工芸品です。左三つ巴のエンブレムにしびれます…そして桜模様。
名称「黒漆左三ツ巴桜花螺鈿文庫」これは桜田門に散った直弼への弔いなのか…。僕にはこの模様にただならぬ意味を見てしまいます。
沖縄県立博物館収蔵。
はい。昨日の講座「モノで見る琉球史」で、コレ説明するのを忘れていたんです(笑)
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